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Tuesday, September 22, 2009

【低価格で有望な「薄膜太陽電池」:大規模契約続く】 By Wiredvision

低価格で有望な「薄膜太陽電池」:大規模契約続く



【出展引用リンク】:

      http://wiredvision.jp/news/200909/2009091122.html

 
                 サイトトップの画像はNRELの薄膜太陽電池パネル。Wikimedia Commons


                    2009年9月11日



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Alexis Madrigal





サイトトップの画像はNRELの薄膜太陽電池パネル。Wikimedia Commons



米First Solar社は9月8日(米国時間)、中国当局と2ギガワット規模の発電所を建設することで合意したと発表した。[リンク先によるとモンゴルに建設され、世界最大の太陽光発電所になるという]



投資家らは現在、同社の価値について、米American Airlines社、米Delta Air Lines社、米United Airlines社を合わせたよりも高く評価している。



[First Solar社は、太陽電池セル製造メーカーとして2009年最大のシェア(12.8%)を獲得すると報道されている。2008年の503MWから倍増し、2位の中国Suntech社に生産能力で倍という規模。3位はシャープ]



First Solar社は、米Nanosolar社およびほかの多数の薄膜電池企業にとって、目指すべき目標となっている。Nanosolar社も最近、40億ドル規模の契約を獲得した。



これらの企業が作る薄膜太陽電池は、生成電力1ワットにつき1ドル以下という価格が可能とされ、世界中の市場において化石燃料と充分競合できるほど低価格であることが強みだ。さらに、太陽光発電市場で優勢を占めるシリコン太陽電池セルに比べて100倍以上の薄さであり、さまざまな加工が可能だ。この技術の可能性に注目した米Google社の共同創設者であるSergey Brin氏およびLarry Page氏は、早い段階から、エンジェル投資家としてNanosolar社を支援していた。



Nanosolar社の経営陣は特に、小規模な太陽光発電ファームを都市の近くに設置するという選択肢を提供できる、という利点をあげる。電力会社が石炭発電所や原子力発電所を建設する難題を回避できるというのだ。



Nanosolar社の最高経営責任者(CEO)Martin Roscheisen氏は、ワイアードに宛てた電子メールの中で次のように述べている。「当社の製品など、費用効率の高い太陽光パネルは、出力2から20メガワットという地方自治体向けの太陽光発電所として配備することが可能だ。これにより、送電にかかる費用を抑えられ、地域に直接、最大出力の電力を配分できる。そして、発電所の配備にかかる期間は半年と短い。石炭発電所や原子力発電所ではこうしたことは不可能で、これほど高い費用効率を実現することはできず、これほど素早く配備することも不可能だ」[1メガワットは約400世帯の住宅向け電力に相当する]



薄膜太陽電池は、1980年代初頭より、米国の代替エネルギー研究および開発の取組みにおいて主要な焦点となってきた。なぜなら、まさに「画期的」な太陽発電技術として捉えられたからだ。



シリコン電池は簡単に製造できるうえ、信頼性が高く効率的だが、本質的に可能性が限られていると見る研究者たちもいる。現在製造されているのはシリコン電池セルが主流だが、薄膜太陽電池よりも多くのシリコンを必要とする。シリコン電池セルで40%以上のエネルギー変換効率レベルを達成できる可能性もあるが、価格的には、炭素税の分を含んだとしても、化石燃料のエネルギー源と張り合うことは不可能だ。だが、薄膜太陽電池は違う。



薄膜太陽電池は確かに、エネルギー変換効率レベルという点で見ると、優れたものを製造するのはより難しい状態だ。Nanosolar社は最近、米エネルギー省傘下の国立リニューアブル・エネルギー研究所(NREL)によるテストで、エネルギー変換効率16.4%を記録し、同社の太陽電池がもっとも効率性の高いプリント式太陽電池であることが明らかになったと発表した[が、それでもシリコン電池に比べれば効率は低い]。



しかし薄膜技術により研究者らは、金属板に半導体の化学物質をプリントし、光子から電力へと変換するということを思い描けるようになった。薄膜電池は、建造物に太陽光発電システムを組み込む「ソーラー屋根板」のような、研究者らが想像する応用例にうってつけの技術のように考えられた。[黄鉄鉱を利用した薄膜太陽電池で「全身を覆われた」電気自動車も登場している(日本語版記事)。同記事によると、そのエネルギー変換効率は50%を上回る見通しという]



NRELは1990年代を通して薄膜太陽電池の研究を続けていたが、実際の製品化は困難だった。しかし2005年、米First Solar社が太陽光発電市場にテルル化カドミウムの薄膜電池を持ちこんで革命を起こした。薄膜電池の製造コストは急速に下落し、同社はすぐに電力会社などと数十億ドル規模の契約を結んだ。



First Solar社は今年中に約1ギガワット分のパネルを製造する予定だ。これと比較すると、Nanosolar社の製造量は小さい。Nanosolar社は640メガワット規模の電池セル製造工場を所有しているが、現在の1月あたり1メガワット規模から製造量を増加しつつある。



Nanosolar社の技術が他社と異なる点は、半導体を金属箔に固着させる方法だ。多くの企業では真空状態で加工を行なうが、Nanosolar社の技術では真空状態を必要とせず、太陽電池を「印刷」しており、工場を開設する初期投資がかなり低くなるという。また、Nanosolar社の技術は銅、インジウム、ガリウム、セレン(CIGS)をサンドイッチ状に金属箔にプリントするというものだが、ベースとなるアルミニウムは豊富にあり低価格な素材だ[同社は自社技術の場合、工場を作るコストは、一般的な太陽電池メーカーの10分の1と主張している]。



First Solar社は今年、1ワットあたり1ドル以下[89セント]の価格で太陽電池の製造を開始したと宣言したが、Nanosolar社はさらに安価にできると主張している。



[日本におけるCIGS/CIS系薄膜太陽電池製品としては、ホンダソルテックの製品や、昭和シェルソーラーの製品などがある]



{この翻訳は抄訳です}



[日本語版:ガリレオ-向井朋子/合原弘子]



WIRED NEWS 原文(English)

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